2010年01月13日

"Avatar"

敢 え て 言 お う 、 カ ス で あ る と !


予告編を観た時点で、あのキャラデザが気に食わなかったので、ヌルーしてたんですが、さすがにこれだけ記録的な騒ぎになっているので、今回、観てきました。
いやぁ、正直ね、これだけ数字出してて、高評価を受けている作品に対し、こんなことを言うのは気がひけるんだけど、世間から叩かれることを覚悟で、敢えて言わせていただきたい。
・・・ごめん、悪いけど、"良く出来た駄作"だわ、これ(w。
劇場版クレヨンしんちゃんだと「戦国大合戦」、キャメロンの他の作品で言うと「トゥルーライズ」あたりの位置だよね。
コメディー路線だったあれより明らかに失敗感が強いけど(w。
良くも悪くも記録に残る作品だと思う。
まず3D映画として初めて商業的に大成功を収め、この路線の未来を作っていくであろうことに対して。
そして、ハリウッドっていうか、アメリカ人のダメっぷりが凝縮された歴史資料的価値のある作品として(w。
同じように大騒ぎになってて、ボロクソに叩いてやろうと思って観に行った「ダークナイト」が、見事に期待以上の出来で、返り討ちにされたのに対し、この作品は、見事なまでに期待外れでした。
・・・まぁ、予告編の時点で嫌な悪寒はしてたんだけどね(だから、ヌルーしてたんだけど)

とりあえず、ほんとアメリカ人って開拓モノが好きだよなぁ(w。
正直、よく飽きないなぁって思う。
こんなダンス・ウィズ・ウルブズ」と「マトリックス」と「スターウォーズ」を、ただ混ぜただけのなんのヒネりもない物語(あ、「ラスト・サムライ」とか「もののけ姫」も混ざってるか)で、これだけのお客さんが集まるんだから(w。
正直、事前に情報をほとんど集めないで観に行ってよかったよ。
おかげで、開始5分ほどで読めたであろうオチが、なんとか1時間ぐらいは気づかないでいられたから(w。
未知との遭遇、異文化交流、種の存続を賭けた戦い、異星人との戦争、モンスター・パニック、どれもSFでは定番のネタとはいえ、いくらなんでも、これだけなんのヒネりもなく、ただ羅列されたら、さすがに悪い意味でお腹いっぱいだわ。
いや、ベタを否定してるわけじゃないよ。
むしろ、ベタな展開は好きなほうだから、どんどんやってもらって構わない。
ただね、作り込みの足りないベタは、ただの劣化コピーでしかない。
いや、この映画の場合、作り込むトコを間違ってるってのが正しいな。

まぁ、監督自身が、映像に力をいれて、内容は手抜きみたいな発言をしているらしいから、内容に関するツッコミは全部愚痴になっちゃうんで、それは後でネタバレしながら、ダラダラと愚痴ります。
読みたい人だけ、勝手に読んでください(w。
でさ、その、一番の売りである3D映像のほうもさ、確かに凄かったけど、正直、そこまで凄かったかな?
ちなみに、3D映画は初体験です(まぁ、一応、ネズミーランドとかユニバーサル・スタジオとかで体験してるけどさ)
今回、朝一で観に行ってきたんだけどさ、大人気のせいか凄い混んでて、結局、IMAXのが売り切れだったんで、渡された専用メガネ(RealD)と一緒に普通の3Dで観てきたんだけど、たしかに冒頭の宇宙船の中とか「うぉおお!」ってなったんだけど、森の中に舞台が移ってからは、夜のシーンぐらいでしか目新しさはなかった。
たしかに、戦闘シーンの迫力はあったけど、ここ最近、「トランスフォーマー」とか「2012」とか続けて観てきてるから、たとえ、立体的になろうが、極端な差を感じられない。
っていうか、映像的な革新性でいえば、「ターミネーター2」のでT-1000の液体金属描写、「マトリックス」でのバレット・タイム、そして、「トランスフォーマー」の変形シークエンスのほうが、よっぽど歴史的な価値があると思った。
少なくとも、この3つのシーンのように、後でパッと思い出せる印象的なシーンがあったかというと、何も思いつかない。
むしろ、同じ3Dでも、予告編で観たティム・バートンの「アリス」のほうが、よっぽど"上手い"使い方をしてそうだったんだけど(w?
正直、あっちのほうが気になった。
他の人からは、IMAXじゃないと、完璧には体験できないって言われたけど、残念ながら、こんな映像だけしか芸がない作品に、IMAX代まで追加してもう1度お金を払う気にはなれない
ただでさえ3Dなので、他の映画よりも料金高いんだから(ムカついたから、もらったメガネは家に持って帰ってきたよ、返却義務は特になかったみたいだから)

この映画が、ネズミー・ランドやユニバーサル・スタジオのアトラクションで、それこそ、専用のヘッド・セットとか、揺れる椅子とかと一緒に観るものだったら、もっと高く評価したと思うけど、残念ながら、他の映画との差額を考えると、全額とは言わないまでも、金返せ!って言いたくなる。
なんの目新しさのない話でも、せめて、優れた人間ドラマや、印象的なシーンがあればよかったんだけど、同じ異文化交流ものでも、「ターミネーター2」の少年と殺人マシーンの交流と別れ、同じ弱者を守る戦いでも「エイリアン2」のリプリーがニュートを守る為に見せた母性あふれる勇敢な戦いっぷりとか、どちらも同じ監督の映画なのに、あの感動に匹敵するシーンが何一つとしてなかったからね。
押井はこの映画に完敗だと言っていたそうだけど、少なくとも、"生まれ変わる"シーンの演出は、「GHOST IN THE SHELL」のラストのほうが、よっぽどゾクゾクした。
・・・はぁ、おバカや迫力のある映像だけしか芸のないマイケル・ベイやローランド・エメリッヒとかと違って(いや、この人達の映画はこの人達の映画で好きなんだけどね)、キャメロンは、アクション映画を作りながらも、ちゃんと中身もヒューマン・ドラマも描ける監督だと思ってたんだけどなぁ。
こんな、ほんとに映像だけしか芸がない作品を作るなんて、ほんとにがっかりだよ(まぁ、勝手に期待したこっちが悪いんだけどさ)
監督が、設定だけ作りこんで、自己満足で終わっちゃってる作品なんて、「東のエデン」だけで十分だっての(w。
もっとも、ヒューマン・ドラマに関しては、いつもの手法でキャメロンは描いたつもりだったのかもしれないけど、やっぱり、あのキャラデザがまずかったんじゃないかな?
今までと同じ手法を使っても、あのキャラデザを受け入れられる観客はともかく、受け入れられない観客は感情移入出来なかったんじゃないかな。
少なくとも、LE ROI TRISTEは、この映画の主人公と違って、どんなに慣れても、あのキャラデザに性的な魅力を感じることができませんでした(w。
こればっかしは、もう、完全に好みの問題だから、どっちが悪いとかじゃない。
むしろ、観客動員数を観ると、あのキャラデザを受け入れられる観客の方が大多数なのでしょう。
ふん、どうせ、基本的に生身の大和撫子か2.5次元の女にしか興味が持てない肉食系男子ですよ・・・ただ、モテないだけさ(血涙)

では、以下、愚痴(w。
正直、これだけ金かけてて、ハラハラドキドキもお約束の爽快感もないハリウッド映画も珍しい
いや、結構あると思うけどさ(w。
とりあえず、「ダークナイト」の先の展開がまったく読めない緊張感やどんでん返しとは雲泥の差。
まぁ、前半までは、舞台設定と世界観の説明で上手く引き込めてた。
ただ、中盤から終盤までの中だるみがあまりにも致命的
終盤の最終決戦の迫力でかなり盛り返したけど、それにしたってあの中盤はひどい。
もう、どっかの映画で観たような展開やシーンだらけ。
ちょっと似たような原始文化との交流映画を観てたら、次の展開がだいたい予想できちゃうから、ハラハラドキドキもあったもんじゃない。
せめてベタな内容でも、徹底的に作りこんでくれていたら問題ないんだけど、あれだけまんまで「ダンス・ウィズ・ウルブズ」や「ラストサムライ」のパターンをやられちゃうと、正直、そのネタはもういいよって言いたくなる。
ほんと、観てる方もよく飽きないなぁって(てか、作ってる方も楽しいのかなぁ?)
マイナーな映画ならまだしも、仮にもアカデミー賞獲ったり、かなりの観客動員数を記録した作品がいくつかあるんだよ?
世代が明らかに違う未見のお子様ならともかく、ある程度の年齢の方なら、嫌でも比べてしまうでしょ??
しかも、そんなどっかで観たようなパターンを、長々とダラダラ見せ続けるから性質が悪い。
お約束ならお約束でテンポよくイベントを片付けていけばいいのに、他人のふんどしで相撲とってるのにシリアスにやっちゃうから、話がおかしくなる
どうせ、なんだかんだ言っても最終決戦になってしまうのは誰でも予想できちゃうんだから、あのへんは本当に必要なイベントだけに絞って、他は軽く流すぐらいでいいんだよ。
ただでさえ、あの専用メガネとか、ほぼCGのみの映像に慣れてない人は、会話よりも視覚に集中するのに精一杯になるんだから、一部のお客さんに対して、ちょっと不親切だったと思う。
ただでさえ、あのRealDのメガネは、画面がちょっと暗くなるし。
ついでに言うと、アバターが殺されても、操縦者は死なないっていう設定もよくなかったね。
本来は今回の設定のほうが自然なんだろうけど、映画的な緊張感を考えると、やっぱり、やりなおしの効くゲームみたいで、命が危ないという緊迫感がでない。
たとえ、「マトリックス」と言われようとも、ベタを追求するなら、冒頭でアバターが殺されたら本体も死ぬと言う設定にしておけば、前半のアドベンチャーも、さらにおもしろくなったのに。

で、最後の最終決戦もねぇ、結局、安易に物量同士のぶつかり合いになっちゃうのが、所詮、ハリウッドっていうかアメリカだよなぁ。
最終決戦も、あれだけ金かけてる映画なのに、最後は、結局、ただの肉弾戦で終わっちゃったしね。
そもそも、あの終わり方って、とてもハッピー・エンドには見えないんだけど。
結局、力に対し力で問題を先送りにしただけにすぎない(根本的な問題は何も解決されていない)
っていうか、そもそも、あの"アバター"というシステムっていうか、ネタそのものに無理があると思う。
どこまで映画の中から情報を拾えたかはわからないけど、覚えてる範囲では、貴重な鉱物を採掘する為にやってきた民間会社(おそらく政府のバックアップもあるだろう)が、何らかの方法で雇った私設部隊と共に、強引な開発を推し進めながらも、表向きは平和的な外交努力で問題解決を図るためにああいったシステムを開発したってことなんだろうけど、そもそも現地の宇宙人のクローンに人間の遺伝子情報を組み合わせて遠隔操作出来るぐらいの技術力と相手の遺伝子の解析が出来ているのなら、わざわざスパイ用の遠隔操作クローンを作って工作活動をさせるようなまどろっこしい真似をしなくても、あの宇宙人達にのみ感染する殺人ウィルスを開発してばら蒔いたほうが、よっぽど手っ取り早く、人類側の被害も少ない
なんか、某ギアス(笑)並に、戦略的勝利を実現するために、無駄な戦術的勝利ばかりを追い求めて、結局、遠回りしてるという実にマヌケな前提で話が始まってるぞ(w。
実際に、オーストラリアやニュージーランドでは、農作物に被害を与えるウサギの生息数をコントロールする為に、ウサギにのみ感染するウィルスを導入しているそうだ。
・・・もっとも、これは一時期、ウサギを絶滅寸前まで追い込んだものの、ウィルスに対抗する遺伝子を持っていた一部のウサギが生き残った為に、完全に絶滅させることは出来なかったらしいし、そもそもこの映画の場合、大自然の超パワーで全て解決(笑)!とか普通にやっちゃうだろうけど(w。
まぁ、どっちにしろ、それはさすがに企業イメージや環境保護団体とかの圧力とかでやらないんだろうけど、どう考えてもあの戦力は護衛の域を超えてると思うんだよなぁ(民間会社でも堂々と軍隊と一緒に乗り込めるぐらい有名な星なんだろうから、環境保護団体やライバル企業が知らないわけはないと思うんだけどな)
株主重視の上層部といい、明らかに侵略目的で乗り込んでるっぽいから、お構いなくミサイルぶっ放すなり空爆なりして、とっとと資源だけかっぱらっていきそうなもんだけどなぁ、最終決戦での容赦のない攻めっぷりからして(もっとも、一応、あの森林とかも資源として認識していたっぽいので、必要な攻撃目標以外に対し空爆や、ベトナム戦争みたいに枯葉剤ばら蒔くようなことは、どっちにしろしないだろうけど)

まぁ、さすがにウィルスで解決しちゃったら、そこはこの映画が成り立たなくなるので、あえて大人の事情っていうか、SF映画を楽しむ為のお約束ってことでつっこまないにしても(でも、「宇宙戦争」とか、未知との遭遇モノにウィルスはつきものなネタだと思うんだけど)、ああやってアメリカっていうか欧米による侵略戦争や植民地支配をモチーフにするなら、アバターによる潜入工作で、アメリカ大陸でネイティブ・アメリカンに、インドでヒンズー教徒やイスラム教徒に対してやったみたいに、各部族や信仰の違いにつけこみ、対立を煽り、最新の武器を与え、自分たちの手は一切汚すことなく現地民に代理戦争をやらせて、国力を衰えさせた上で美味しいところは全て吸い上げるという今もアフリカあたりで一部の先進国がやっていそうな手口でやらせないと、リアリティがないよ(w。
劇中でも、各集落ごとに別れて暮らし、狩り以外でも使えそうな戦力を保持していたところを見ると、ある程度の部族間対立はあるみたいだったしね(っていうか、同じ部族の中でも、力が全て的な上下関係があるので、不穏分子がいそう)
だいたい、スパイとして送り込むなら、最初からグリーンベレーとかCIAのような組織で工作員として訓練受けた奴を送り込めよ(w。
たまたま遺伝子情報が適合するだけの双子、それも工作に関しては素人同然の海兵隊員を送り込んでおいて、あっさり失敗したので強引に侵略開始って、バカかこいつら?
・・・あ、こんだけバカだから、やっぱり、政府や正規軍のバックアップは受けていない民間の私設部隊なのかな(w?

でも、今回は、正当防衛だったこともあり仕方がなかったし、運よくバカな黒船が相手だったからよかったけど、結局、科学力と軍事力の圧倒的な差、そして、侵略してでも欲しくなる鉱石が存在しているという火種は残ってるし、ただでさえ大規模な戦闘を起こしてしまった以上、更なる衝突は避けられないと思うんだよね。
あれだけの宇宙船と遺伝子及び軍事力が残っている点、投資というシステムが残ってるぐらいの経済規模がある以上、人類が絶滅寸前とは思えないから、どんだけ環境保護団体とかがいるかは知らないが(絶滅寸前だったらなおさら)、そんな圧力はものともせずに別のライバル会社(黒船)が乗り込んでくることは十分考えられる。
その時は、当然、今回のような生易しい侵略ではなく、ウィルスなり毒ガスだの、彼らの文明ではとても太刀打ちできないような兵器を使ってくるだろう。
別の会社じゃなくても、キャメロンの映画でいうと、サイバー・ダイン社やウェイランド社のパターンからして、今回の会社があれで諦めるとは思えない。
そう考えると、あの結末は戦術的には勝利でも、戦略的には明らかに敗北なんだよね。
だから、どう考えてもハッピー・エンドじゃない。
話しあうだけ無駄な会社だとは思うが、それでも、主人公たちは、真正面からぶつかり合うのではなく、可能な限り全てのテクノロジーと交渉術を利用し、彼らをまとめあげ、国家(星)と経済(金)という概念を与え、鉱石を商品化し、採掘権という形で管理を容易にし、それと同時に団結した防衛軍をもつことで、会社(黒船)に対し、交渉に値するだけの文明であることを印象付けると共に、侵略の成功率が下がったかのような印象を与えることで、あの会社の株主たちに投資した資金が回収できなくなる恐れを持たせ、さらに裏では環境保護団体とかにも根回しして外圧も与えて、平和的な交渉なしでは手を出せなくさせる方向に持っていくべきだったのだ(少なくとも、日本やトルコは、こうやって、しかも、自主的に欧米の植民地支配から独立を守りきったぞ)
そりゃ、この方法では、時間がかかりすぎるし、絶対に内戦が起きてスキをつかれるだろうし、たとえ、成功したとしても、エンタメである以上、ある程度の最終決戦は絶対に必要だったけど、それでも、最終的に大自然の超パワー(笑)を借りるにしても、こういう方向で決着していたなら、この映画をもっと評価できた。
本来ならば、こういうことが可能な知識をもつ主人公か参謀が必要だったのだが、ただの海兵隊員と生物学者しか用意されてないんだから、どうしようもない。
っていうかさ、徹底的にベタでいくなら、滅びの美学ENDでいくべきだったんだよね。
だって、たとえ、このまま続編があったとしても、毎回、大自然の超パワー(笑)に丸投げするわけにもいかないでしょ、「もののけ姫」でも無理だったんだから?
一部のスイーツ(笑)なケータイ小説や鍵アニメ(笑)じゃあるまいし、毎回、奇跡だのいつきの理屈不明のポテンシャル・パワーが覚醒し、形勢逆転&問題解決なんて、きたむー映画と「朝比奈ミクルの冒険 Episode00」だけで十分だよ(w。

結局、"やるお主人公は、人間の状態現実では足が不自由だったけど、アバター仮想現実を操作したら走れるようになったぉ、ツンデレな彼女も寝取ったぉ、だから心も体もアバターネット廃人になってヒーローごっこしちゃうぉ!"みたいないかにもヲタの現実逃避願望がやりたいが為のキャラ設定のように思える(いや、まぁ、ベタだけど、あの思わず走って、どっか行っちゃうシーンとか好きなんだけどね)
敵も、いかにもわかりやすいマッチョだったしね(w。
でも、やってることは、結局、ただのマッチョな反撃。
なんか、いかにも高校時代にいじめられてそうなgeeksが、大人になって映画という仮想現実の中で、jocksに腹いせしてるようにしか見えないってのは、さすがにひねくれすぎな見方だろうか(w?
・・・まぁ、実際、ハリウッドってそういうパターン多いらしいけど。
まぁ、今回の場合、「ラスト・サムライ」のように滅びの美学しか選択肢がない民族だったと思うし、それはそれで好きなジャンルなんだけど、それにしたってあれだけ装備で勝る相手に真正面から戦争しようというなら、主人公になんらかの特殊な軍事技術がないとあまりにも無謀すぎる。
普通に勝たせようと思ったら、シモ・ヘイヘのようなスナイパーだったり、ハンス・ウルリッヒ・ルーデルのような戦闘機パイロットじゃないと、って、やっぱり、アバターの設定ってほとんど必要ないじゃん(w!

結局、SFの皮をかぶっておきながら、侵略戦争を描いてる癖に、戦争映画では無視できない政治や外交、経済や軍事の要素が疎かになっているから、話がお粗末なんだよね。
戦争映画を舐めるなよ、と(w。
もちろん、これは、大人から子供まで楽しめるように作られた映画だろうから、全部描く必要はない。
現実の戦争なんて、我々素人が思う以上に複雑なんだから、本気で描かれてもついていけないさ。
でも、最低限匂わせるぐらいはしろよ、と。
「スター・ウォーズ」ですら、経済摩擦が原因とか注釈いれたり、議会政治が描かれているというのに。
どうでもいいことのように見えるかもしれないけど、こういうのをいれるか、匂わせることによって、世界観の完成度が増すんだよ。
恋愛や競争と同じように、政治や経済も生活の一部なんだから。
まして、戦争を描くならなおさらだ。
たとえ、子供向けの映画だとしても、手を抜くべきとこじゃないよ。
そういう映画は、大人になってもう1度見ると、また新たな発見があって、二重に楽しめるんだから。
劇場版クレヨンしんちゃんの「オトナ帝国の逆襲」だって、子供向けでありながら、明らかにオトナの為に作りこんだ映画だったけど、それでも、子供は興奮して、さらにオトナになって見返したら、今度は感動したっていう意見がでてきてるんだから。
PG-13って、13歳未満の場合保護者の強い同意が必要っていう意味であって、精神年齢13歳以下限定の映画を作れって意味じゃないぞ(w。
この映画の場合、正直、動植物、言語、大自然の描写は、たしかによく作りこまれてるけど、そんなものはいくら作りこんだところで図鑑を作っただけで、"世界"を作ったことにはならないんだよ。
現実の歴史的な戦争を事件にするなら、背景は教科書で勉強すればいいから映画の中では無視できるかもしれないけど、こういったSFの場合はそうもいかない。
しかも、これは、明らかに現実の侵略戦争をモデルにして作ってるんだから、ますます不自然。

やっぱ、所詮、悪い意味でヲタの映画なんだよね。
同じようにヲタが作った映画でも、見事なまでにヲタ知識をスタイリッシュな映像と世界観に昇華した「マトリックス」とは対照的。
あっちも発想はヲタの現実逃避的なところがあるけど、見事に作りこんで、逆にヲタやフォロワーを増やすことに成功している。
でも、この作品は、ありきたりなストーリーや表現だったの為、フォロワーが生まれるわけないし、映像的にも、これから先、いろんな3D映画が出ていく中で、記録以外のことは忘れ去られていくだろう。
極端な話、もし、今までの2Dを3Dに変換できるようになって、今ある「マトリックス」、「スターウォーズ」、「トランスフォーマー」あたりを3D化することができたら、この映画の存在価値はかなり薄れる。

で、そんなヲタが、終盤でとってつけたかのように環境問題を提起するメッセージをこの映画にこめるんだけどさ、残念ながら、ここ数年、「華氏 911」、「不都合な真実」、「30 Days(特に"Minimum Wage"編など、アメリカの問題点を直接もしくは間接的に批判した映像作品は数あれど、眼に見えるような大きな変化は何も起きてないんだよね、10年以上アメリカに住んでるけど(w。
たしかに、話題になって、みんなが映画館に行くし、「華氏911」なんか上映後にスタンディング・オベーションが起きたりもしたんだけど、結局、ブッシュは再選を果たし、イラク戦争は止められなかった。
"9.11"後で起きた大きな出来事なんてリーマン・ショックと黒人初の大統領誕生ぐらいなもんで、後は、せいぜい、近所のスーパーでエコ・バッグが売り出されるようになって、小売店のゴミの分別の基準が厳しくなったぐらいだよ。
なのに、こういう映画に、性懲りも無くまた大量の観客が訪れて、大騒ぎするんだけど、上映中は映画館で買った割高で巨大なポップコーンやコーラを大量消費してるんだよね、「Super Size Me」とかも発表された後だというのに(w。
低俗な銃犯罪も肥満だって、いつまでたってもなくならない。
踊っているだけで何も変わらない
ほんと、この映画の大ヒットを見ていると、アメリカ人のダメなところを再確認させられるよ。
・・・まぁ、それでも政治家は日本よりも圧倒的に優秀だから、帰りたいとは思わないけど。

どうせなら、「もののけ姫」や「ナウシカ」みたいに、自然の脅威や環境問題などのテーマを、もっと全面に押し出せばよかったんだよね。
何から何まで中途半端なのに、金だけはかかってるから"良く出来た駄作"なんだよ、これ。
いっそのこと、あの星が壊滅するぐらいまでやればよかったんだよね、それこそ、「THE END OF EVANGELION」の人類補完計画発動のシーンぐらいのスケールで。
そして、その滅亡を大自然の超パワー(笑)で救うのさ、それこそ、瞬間的に惑星規模の森林大復興をさせてね。
どうせ金かけるなら、そういうスケールのデカイ映像で最後を締めくくれよ。
あの映像で、惑星中の緑がどんどん復活していく様が描けたら、ものすごいカタルシスになったと思うよ。
どうせ、大自然の超パワー(笑)に丸投げするなら、あの日本アニメ独特の無駄にでかいスケールを実写で再現してほしかった。
そしたら、日本アニメから見れば「トランスフォーマー」の変形シークエンスを超える歴史的な映像になったと思う。
実際問題、出来たはずだもん。
それが、すごく惜しい。

結局、これ、壮大な実験で終わっちゃったんだったんだよね、しかも、まだ過渡期の。
実験すること事態は、進化の為に必要だから別にかまわないんだけど、いくら壮大とはいえ、この過渡期の試作品レベルの作品が、これだけ売れてしまうと、真面目に作って納入されてる他の作品がかわいそうだね。
まぁ、資本主義だし、それがプロだからしょうがないけど。
ただ、同じように趣味で作られた作品でも、ピーター・ジャクソンの「キング・コング」のほう、これでもかというぐらいコングに対する愛を感じられて、ゴジラ好きとしては気持ちがわかって、ものすごい共感できた。
でも、これは、たしかに、ヒロインの描写はかなりこだわってるのはわかるんだけど、やっぱり、全体としては、実験ありきとしか思えなかった。
それでも、動植物の造形や、惑星の美術は作りこまれていただけあって、本当に見事だったし、あの翼竜とか、ギャオスやラドンっぽく描かれていて、ちょっと特撮好きとしては嬉しかった(w。
なにより、久々のシガニー・ウィーバーがよかったね。
やっぱり、画面が締まった。
なにより、バスケスみたいな女兵士がいたこともあり、「エイリアン2」好きには最高のファン・サービスだった(w。
・・・まぁ、さすがに、ああやって脱がせるのはやめて欲しかったけど。
だから、やっぱり、キャメロンは嫌いになれないんだよなぁ。
というわけで、次回作は、ほんとにイイのを期待してますよ!
「ターミネーター2」や「エイリアン2」のような興奮をね。

posted by LE ROI TRISTE at 15:41| シアトル ☁| 邪道式映画評論 [Movie Reviews] | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする