2007年07月08日

"Transformers"



おはラ○キー!
全世界のバカ映画愛好家の諸君、元気だったかなぁ〜?
今日もバカ映画作らせたら世界一のアメリカからと〜っても香ばしいのが出荷されたので紹介しちゃうよぉ〜。
その名も「トランスフォーマー」!
監督はこれまた直球ど真ん中なアメリカ万歳映画「アルマゲドン」で有名なマイケル・ベイ、そして製作総指揮にはあのスティーヴン・スピルバーグという夢の競演だぁ〜。
しかも原作は1980年代にブームとなった日米合作の玩具・アニメ・コミックシリーズ「トランスフォーマー」の実写映画版っていうんだから、日本人として当然要チェックや!
で、早速さっき見てきたってわけよぉー。

とりあえず、いろんな意味でとにかくつきぬけまくってる超ゴキゲンなバカ映画だったぜ、ヒャッホーゥ!
アメリカでは今週公開されたばかりで、日本じゃ来月みたいなのでネタバレを避けたい人はこの辺で読むのやめておいてね。
でも、そんなにネタバレが重要な意味を持つ映画でも無かったし、可能な限りネタバレは避ける方向で書いたので、このまま続けて読んでも映画館で楽しめると思うYO!
では、ここで読むのをやめる人の為にはこれだけ最後に言っておくね。

この映画を映画館で見ない奴は本物のバカだと思う(マジレス)。

それでは語ってみよ〜う!

もうね、良くも悪くもとにかくムチャクチャですわ、これ(w。
基本的なアイデアは日本製だけど、やってることはアメリカン・コメディ+実写版スーパーロボット対戦で、とにかくアメリカ人を笑わせる為だけに作ったって感じ。
つっこみ所はとにかく満載。
だが、どっからつっこもうか考えてるうちにどんどん展開が進んで、つっこむにつっこませてくれないという超力技でグイグイひっぱっていく映画(w。
とにかくおバカです。
あれだけ大金かけてドンチャンやってるのに、やってることや詰め込まれてるものはとにかくおバカです。
2時間以上ある映画で終始映画館が爆笑に包まれてる映画って初めて観た(w。
だってさ、ぶっちゃっけこれ、前半から中盤までギャグ映画なんだぜ。
いや、マジでwww。
マジメなシーンもあるけど、おバカシーンにはさまれて出てくるのでまったく緊迫感がない。
前半はブツ切り編集か!?って思えるぐらい一貫性がない(w。
っていうか、マジメなシーンでもそこに笑いをいれてくるか!?ってとこで入れてくるのでとにかく笑いが止まらん。
とことんおバカにつっぱしりますwww。
っていうかね、これね、ある意味今のアメリカが抱える全ての皮肉がこれでもかってなぐらい詰め込まれてるね(w。
メッセージ性だの芸術性だのは一切無視で、とにかく楽しかったらなんでもありを詰め込んだような内容。
なんかもう作ってる側の思い入れが良くも悪くも感じられないwww。
マイケル・ベイ、本当に金だけの為に撮っただろ、って。
いやぁ、もう久々に映画館で腹抱えて笑ったわ(w。

って、これで終わったらわざわざこんな引っ張った紹介はしませんよ。
笑える映画でしたよ、って一言で終わりですよ。
ヘタすると、おふざけが過ぎる!っ言ってて怒ってしまう映画ですよ(実際かなりギリギリだった)。
何がこの映画を愛すべきバカ映画にしてるかと言うと、とにかく映像が半端じゃなく凄いからなんです。
これは凄い。
とにかく凄い。
予告編も予備知識も一切無しに観にいったせいもあるんですが、とにかくロボットの変形シーン、そして何よりも変形しながら大バトルを繰り広げるまさに実写版スーパーロボット対戦な映像にとことんしびれた!
ラスト30分の人間も交えたロボット同士のバトル・ロワイヤル、これだけでも何度も映画館に足を運ぶ価値があると思う。
っていうか、もう普通に脳汁がでましたよ、久々にこれは。
もう1度はっきり言いましょう、この映画を映画館で見ない奴はこの映画以上にバカだと思う。
小さいころ遊んだ車のオモチャ、小さいころ見て育ったロボットモノアニメ、小さいころ作ったガンダムのプラモデル、そして小さいころ憧れた戦隊モノの合体ロボット、それらが今、目の前であの頃の映像を圧倒的に超える迫力で大暴れしている。
それだけでもう感動モノですよ。
お笑いも映像もやりすぎの美学!
なのに中身は突っ込みどころ満載!!
でも徹底的に力技で最後まで引っ張って黙らせてしまう!!!
これぞまさに愛すべきバカ映画ではないかwww!?

さっき作ってる側に思い入れが良くも悪くも感じられないと書いたけど、この映画の主役であるロボットには確実にあったと思う。
そしてその思い入れは絶対にスピルバーグからのだと思う。
スピルバーグはちゃんとわかっている、燃えとはなんぞやを(w。
高速で移動しながら一瞬で車や戦闘機がロボットに変形してそのまま敵ロボットに体当たりをかましていくカタルシスはまさに燃え以外の何物でもない!
あれこそまさに我々が小さいころに憧れたロボット・アニメや、戦隊モノの合体ロボット格闘シーンのかっこよさではないか!?
っていうか、さりげなくパロディネタ満載だよね、この映画。
実際この映画の中で何回JAPANという単語が出てきただろうか(w?
明らかに日本のロボットやアニメに対するRESPECTが感じられるぜ。
最後のほうの、敵ロボットの股間に滑り込みながら下から銃で破壊ってフルメタのアーバレストVSベヘモスのオマージュかと思ったよ。
もっとも、「アルマゲドン」や「パール・ハーバー」を考えると、別の意味でマイケル・ベイも日本大好きだったからかもしれないが(w。
だが、そのこだわりに見事な演出力で応えて、迫力の戦闘シーンを作り上げたマイケル・ベイはさすがとしか言いようがない。
そして何より、その注文に見事に応えた映像スタッフ。
あえて言おう、日本より上である、と。

元々ほぼ全てのジャンルにおいて日本のエンターテイメントはアメリカより劣っていた。
しかし、そんな中でも侍映画(あたりまえだが)、ホラー映画、そして日本の伝統芸能であるゴジラとアニメだけは世界的優位を保っていた。
初めて「THE MATRIX」が「GHOST IN THE SHELL」に影響されて作られた時、映像革命に全世界が衝撃を受けたが、作品や文化そのものが超えられたとは思わなかった。
ハリウッド映画と日本アニメでは得意分野の違いがあり、まだ別世界で勢力を保っていたからだ。
次に「THE MATRIX REVOLUTION」で人間VSロボットや、まるでドラゴンボールのような戦闘シーンが実写映像化された。
それでもまだゴジラとロボット・アニメは別世界で勢力を保つことができていた。
だが、ピーター・ジャクソン版「キング・コング」でついに日本の娯楽映画は言うに及ばず、今のゴジラおよび日本の怪獣映画が敵わない域にハリウッドは達したと感じた。
そして、ついに「トランスフォーマー」で日本の最後の砦だったロボット・アニメの映像表現が陥落した。
怪獣映画やロボット・アニメを実写に出来るだけの映像および技術革新が追いついたからだけではない。
もちろん予算だけの問題でもない。
根本的な娯楽作品としての見せ方の問題なのだ。
たとえば日本から映画監督やロボット・アニメの演出家を連れてきて今回の映画を作ったスタッフに同じものを作らせたとしてもあの映像を超えることは恐らく出来ないだろう。
最近だと、他のアニメがロボットを安いCGで表現している中、「コードギアス」の作画はしっかりと書き込まれたロボット戦闘を見せてくれたし、それなりに迫力があったと思うが、特に刺激的だったり真新しい映像表現のようなものは無かったと思う。
だが今回の「トランスフォーマー」の映像表現はわざわざ絵で表現しなければいけないロボット・アニメ以上のものを実写映像で見せてくれたし、何よりそのロボットたちの戦闘シーンを魅せる引き出しが多い。
アポカリプト」でも感じたのだが、あの見せ方というのはまさに狩猟民族の視線で描いてるからとしか言いようがないと思う。
ただでさえ娯楽性を徹底的に追及してきたノウハウがあるのに、農耕民族としての視線で育ってきた日本人が乗り込んでいって同じ道具を彼ら以上に使いこなすのは不可能なのではないか?
今まではそれでも違う道具を使っていたから優位を保てていたが、技術革新は我々の道具を超える道具を彼らにもたらしたのではないだろうか?

まぁ、道具以上にマイケル・ベイの使い方がハリウッドでも随一というのもあると思うけどね。
この人の作品って「アルマゲドン」なんかもそうなんだけど、毎回つっこみどころは満載でも力技で押し切ってしまう魅せ方をしてくれる。
ローランド・エメリッヒも似たようなタイプだけど、彼はもう少しつっこみどころにも気を使う(w。
その代わり山場の魅せ方はマイケル・ベイに比べると劣ってしまうけどね。
どちらも代表的なアメリカ万歳映画な「インデペンデンスデイ」と「アルマゲドン」を比べるとよくわかる。
でも、「アルマゲドン」、つっこみどころ満載のバカ映画っぽいし、ベタなんだけど、ベタをベタなりに徹底的に直球ど真ん中でやり通してて好きなんだけどね(w。
「インデペンデンスデイ」ももちろん嫌いじゃないし。
コードギアスなんかと違ってイヤミがなくて好きだ。
今回のトランスフォーマーもアメリカ人に媚びてるし、コードギアスもアニヲタも媚びてるけど、どっちも中身はたいしたことない。
特に存在価値が弱い登場人物が多いあたり共通点多いwww。
それなら実写で映画でアニメ以上のロボット戦闘表現をやってしまった「トランスフォーマー」のほうが日本の最新ロボット・アニメより優れているという結論になるでしょ。
コードギアスなんかロボットの作画ぐらいしか褒めるとこなかったんだから。

CGを使うからこそ出来る人間では撮れない視線を映像化し、見せ方も工夫している。
アニメならではの見せ方というか、映像表現だけならまだまだ今敏の「パプリカ」や「PERFECT BLUE」のような作品があるので、世界的な優位性、独自性、そして存在価値を保っていられるけど、それ以外の分野ではますますハリウッドに追い詰められてきてると思いました。
これは日本のアニメ業界はもっと真剣に考えたほうがいいと思う(もはや日本の実写映画、ドラマ、およびテレビアニメにはなんの期待もしてない w)。
今回のではっきりと思った、映像だけならエヴァも本気で実写にできる、と。
観た事はないけど、ある意味すでにマクロスとガンダムとマジンガーZとかは今回で全てやられてしまったような気がする。
もっとも、Evaの場合あえてあの心理描写等は省いてくるだろうから、結局別物になるだろうけどね(w。
最近だと映像的な迫力でハリウッドに対抗できていたのって「FINAL FANTASY VII Advent Children」と「スチーム・ボーイ」ぐらいかな?
ある意味「スチーム・ボーイ」にギャグを300%ぐらい増量して実写にしたのがこの「トランスフォーマー」って感じだ(w。
FFVIIACもそうなんだけど、この3作品は映像だけはやりすぎの美学っていうところが共通している。
まぁ、「トランスフォーマー」はおふざけもやりすぎだけどな(w。
でも、もはや技術革新はわざわざアニメにしなくてもほとんどのものが実写で出来るとこまで来てしまっている。
こうなってくると、「GHOST IN THE SHELL」に影響されて作られた「THE MATRIX」に対しての「Avalon」で応えた押井のように、「動」のハリウッド映画に対し、「静」の日本映画(アニメ)で対抗していくしかないんじゃないだろうか?
幻想的な雰囲気だけだったら日本映画もこの前の「蟲師」は悪く無かったんだけどねぇ。
この辺のアニメによる映像表現の分野はもう今敏に一任するしかないのかもしれない。
宮崎駿や高畑さんは隠居済みみたいだし、「蟲師」や「立喰師列伝」見る限りじゃ大友や押井にはもう娯楽作品作る気は皆無みたいだし(w。

だいぶ話が脱線してしまったが、他に語るところはというと、やはり協力を取り付けたというアメリカ空軍の描写かな。
ロボット戦闘はもちろん、空軍による戦闘シーンやその描写だけでも観る価値はあり!
エアフォース・ワンの中ってああいう風になってるのか!?
中々おもしろかったです。
でもせっかく戦闘シーンがかっこいいのに、さっきも言ったけど頼んでもいないお笑いはさんでくるので結局燃えられません_| ̄|○。
後、笑いどころはこういう映画だと恒例だが、映像に金かけすぎたが為に役者陣と音楽が微妙なとこ(w。
ジョン・ヴォイトを国務長官役なんかで使わんといてください(w。
彼はLE ROI TRISTEの中ではもうハリウッドの代表的な悪役俳優のイメージがあるので、笑いを堪えるのが大変だったぞ(w。
そうかと思えばラスボスの声がエージェント・スミスの中の人っていうのはポイント高いぞ!
やはりこのへんも燃えだよね(違)。
ああ、後、いいゼネラルモーターズ社のプロモーションビデオだったね、これ(w。
無駄に車のシーンが多いだけならまだしも、撮り方が完全に車のCMの撮り方だよな、あれ。
よかったんじゃない?最近業績不振だったみたいだしwww。
他にも露骨にスポンサーに媚売った小物の撮り方してたね。

まぁ、でもこれだけの悪条件抱えながら映像だけであそこまでの超娯楽作品にしちゃうのがさすがハリウッドだよなぁ。
ほんとエンターテイメントって見せ方の問題だと思う。
ただそれに対して魅せ方で対抗することもできる。
最近だとハルヒなんかがその典型だよね。
あれも純粋に話そのものは良くも悪くもB級なんだけど、魅せ方一つで他のアニメを圧倒してしまった。
更には原作、声優、スタッフ、音楽、そしてファン、それぞれがリンクしてお互いに一つのブームを作り上げたり、それぞれに発展していくように仕向けていったんだから。
エヴァ以来のモンスター・コンテンツだよ。
コードギアスがあれだけ売れたのも見せ方だったと思うけどね。
実際は作っている上層部クラスは主人公並みにDQNで、そんな連中がアフォを撒き散らしていくだけのお話なのに、豪華な声優陣、優秀なスタッフだけでそれを感じさせないように作っていったんだから、大した物だと思う。
エヴァも前半までなら全ての要素において史上最強だったと思うけど、後半崩壊してしまった。
その反省を上手く生かしたのがハルヒだったと思う。
だからあれだけ成功した。
「COWBOY BEBOP」も話そのものはそんなに目新しいモノじゃなかったけど、やっぱりあの音楽に代表される全体的なオシャレな雰囲気や、史上最強クラスの豪華な声優陣で素晴らしい魅せ方をしたからこそ成功したと思うし。
音楽と声優だけならネギま!(!?ではない)も魅せ方は悪くなかったけどね、他が絶望的にダメすぎただけで(w。
実写だと「VERSUS」とか「ピンポン」とかがいい例だね。
もちろん海外で賞賛されたリング等の日本のホラー映画もそう。
低予算とか悪条件でも魅せ方一つで、ヘタなA級作品が追いつけないような超B級作品を作れるっていうのは本当は日本の専売特許だったんだけどね。
でも、今回の「トランスフォーマー」とか「キング・コング」を見てると今までハリウッドが作り上げてきた見せ方のノウハウに比べて、他のハリウッド映画では重要視されてこなかった魅せ方も相当なレベルまで来てると思う。
一番わかりやすいのがロボットの戦闘シーン。
動きや展開が速すぎてはっきりとした戦闘の細かい描写はわからないんだよね。
でも、何がなんだかわからないけど、何かすげーことが起こってる、そう感じさせるっていうのがのがまさに魅せ方なんだよね。
今までのハリウッド映画ならもっとわかりやすく描写してたと思う。
でもあえて観客に見せないことで魅せたのが今回の「トランスフォーマー」であり、「キング・コング」だったと思う。
ただでさえ予算、見せ方で勝っているのに、更に魅せ方まで負けてしまったら本当に日本のエンターテイメント業界はアメリカに世界も含めた日本の市場の独占を許してしまうと思う。
まぁ、でも考えてみたらこうした見せ方だけじゃない魅せ方みたいなのは、スピルバーグとかが「ジョーズ」とか「ジュラシックパーク」とかでやってきてるので、当然といえば当然なんだけどね。
ただでさえ唯一真正面から対抗できた宮崎アニメを超える作品が実写・アニメを問わずここ10年現れていないんだから。
芸術性だけじゃ客呼べないからね。
是非、日本のエンターテイメント業界関係者はこの作品をただゲラゲラ笑って楽しむだけではなくて、もう1度エンターテイメントの基本である娯楽性、そして魅せ方の重要性を再認識していただきたいと思う。
その上で芸術性を高めて世界で評価されるエンターテイメントを作っていただきたいと思っています。

posted by LE ROI TRISTE at 17:48| シアトル ☁| 邪道式映画評論 [Movie Reviews] | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする